ハイパーカード 亜種





ハイパーカードとは 次のような1枚の紙からつくった一見不思議にみえる造形のことです。



トップの画像の形は このトリックをいくつか組み合わせて出来ています。

このハイパーカード、作る際には 表と裏に区別のない紙を使うのが必須です。
というのも、次図のAの部分とBの部分は互いに裏表の関係になっているからです。

もうすこし細かくみていきましょう。

もし、予め つくる前の紙全体に座標がはいっていたとすると、
ハイパーカードが出来上がった状態で、Aの部分の座標とBの部分の座標では、
対応する点が直線mに関して鏡映の関係にあります。



ということは 何らかの方法で 1枚の紙から、
ハイパーカードがいくつか環のように繋がった形をつくるためには、


という2つの条件が必要です。どんな配置でもいいというわけではないのです。

最初の条件は ハイパーカード部分を1度通過するたびに、裏表が変わるのだから すぐわかるでしょう。
2番目の条件は 上の段落で説明したことに起因します。
ハイパーカード部分を4つ繋げることを考えると、
条件2を満たすような軸の配置は数種類考えられるのですが、そのなかから2種作ってみました。

特に トップの画像の2枚目の方ですが、下図で
直線aに関する鏡映、bに関する鏡映、cに関する鏡映、dに関する鏡映を順次行なうと
元に戻ることを確認してみてください。



#aに関する鏡映とbに関する鏡映の合成、及びcに関する鏡映とdに関する鏡映の合成は
#それぞれ 互いに逆方向の平行移動なのです。


さて、上記の2条件を満たすだけなら、どの2つをとっても平行でないように4つの軸を配置することも
可能なのですが、そのような環状の複合ハイパーカードの設計は
なかなか ややこしくてまだ出来ていません。





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