問6の答え(初等算数 2007年度)


私の期末試験は どの科目も 大抵 5問構成になっておりまして、 末尾に

問6 (どれもさっぱり分からない人のために)何か面白いことを書いて下さい。

とあります。私としては 黙々と試験の採点だけをしていると 滅入って来るので
何か面白いことが書いてあれば、採点が少し楽しくなるかな、
と思って始めたんですが、毎年、

授業の評価、授業への要望、個人的質問、日々の楽しい話し、 おかしな思い出、ちょっとした数学的発見、算数についての質問等

さまざまなものが寄せられます。

ところが 授業が終ってしまうため、書いてくれた学生に対して 直接 返事、フィードバックを返す場が ありませんでした。
そこで webを使って 「問6の答」を紹介しつつ、
それに対する返答を載せています。

ちなみに 問6の答については 各学生に 掲載の許可不許可を 確認させて頂いています。



ちなみに、問6は ほとんど点数がありません。
何か 書いてくれた場合は 1点か2点。
それくらいの点数しかありません。
また、授業を良く評価してくれても、
悪く評価してくれても 点数には関係ありません。


今回のトップ オブ 問6 はこちら。

問6
今日のテストは難しかったですが、初等算数はおもしろかったです。私はn進数の
意味が(それがある存在の意味も)さっぱり分からなかったのですが、この講義で
やっと分かるようになりました。分かった時は、うれしかったです。

私の友人に、学校の勉強がすべてダメで、算数は分数の計算からできず、地理も
まったくダメな友人がいます。その友人に世界の首都を聞いたところ、
イギリス→イングランド
中国→モンゴル
といった状態です。それで、「フランスの首都は?」と聞いたところ、口をあけて
ぽかんとした顔をするので、みかねたパートのおばさんが「お煎餅を食べるときにする音よ!」
とヒントを与えたところ、しばらく考えて
「ポリ?」と言いました。確かにそうかもしれないけど。。。

コメント:
後半、多いに笑いました。w
授業も、面白かったとのこと。楽しんでもらえて何よりです。




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問6
先生は、test中、何枚も正方形に紙を切って何かを折っていらっしゃいましたが、
何をされていたのですか?とっても興味があります。まさか、創作折り紙ですか?
数学社の方には、よく作られている方いらっしゃいますよね。
年に4回(確か4回であったと思うのですが)発行の創作折り紙の本「ORU」だったか
「折る」(だったと思いますが)にも投稿なさっているんですか?
コメント:
いえいえ、そんな大したものではないです。
作っていたのはドラゴンとバラです。
「折る」なんて、よくご存じですね。
このドラゴンという作品を知った経緯については、いろいろいきさつがありまして、
それについては、 こちら の04.12.28の部分をご覧あれ。



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問6
それなりに勉強したにも関わらず、点が取れそうにもないので、がっかりしています。
そういえば、これまで、どうしても数学は得意ではなかったです。試験勉強といえば、
ひたすら解法を覚えることでした。本テストの勉強も、解法を覚えることのみで
完結していました。本テストでは勉強したものとパターンが違っていたので、
お手上げです。しかし、本講義で、とても難解そうな問題も一瞬にして解けるスリルを
味わいました。この感動を大切にしたいと思います。

数学=公式の暗記、無機質で辛いもの。試験にパスするための試練と思っていました。
でも、これだと数学というものを楽しめていないですよね。僕は小学校教員に
なりたいのですが、これでは 数学=辛いものという捉え方を子どもにまで連鎖させそう
に感じます。もう少し、数学に対するものの見方を柔軟にし、楽しいところまで見たい
と思いました。その点、この講義の存在異議は大きいと思います。

コメント:
この講義の目的は、実はそこにありまして、何かを覚えてもらうために
やっているわけではないのです。算数や数学に対する感覚や姿勢に
変化を与えたいと思っているのです。ぜひ、これからもがんばってくださいね。




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問6
面白いこと、英文科出身の友だちのお母さんが、キムタク出演のドラマ「HERO」を真顔で
「ヘロ」と言っていた。


コメント:
まぁ、英文科出身なのは、お母さんではなくて、その友だちなのでしょ?
しかし、「ヘロ」。一体、どんなドラマだろう?w



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問6
今日の問題は、過去問と少し違うような問い方だったので、戸惑いました。
数学って分かると面白いですよね。でも、難しいですね。

話は変わりますが、先生はバナナを踏んだとき<以下略>

コメント:
一つの数的現象をいろんな視点でみることで、いろんな問い方が出てくるわけですよ。
小学校の問題だって、そうだと思う。同じ問題を斜めに見たり、逆さまに考えたり、
そういうのを面白いと思える子どもを育てて欲しいです。




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問6
すみません。さっぱりです。昨日の夜勉強したのですが、車のタイヤがパンクして
もうパニックになって、すべて吹っ飛んでしまいました。
先生の授業、とても楽しかったです。なのに、こんなに出来なくてすみません。
<以下略>

コメント:
たしか、試験に遅刻してこられていましたね。災難でしたね。



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問6
思った以上に問題が解けずショックでした。
コメント:
えーと、採点結果をみるに、かなり解けてますけども。。。



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問6
兵教に来て体重が13kg増えました。(70→83kg)すると、走ったり、ジャンプをすると、 男なのにおっぱいが揺れる(涙) しかもジャンプ後の着地の際、足をついた後におっぱいが 落ちてくる。
コメント:
あー、私も昔めちゃくちゃ痩せてましたが、そこから6kgくらい太ったときに、
そういう感じ少しありましたよ。



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問6
初等算数を受けて思ったんですが、文章を読んで、何の式を使ったら良いかということが、
全くけんとうのつかない問題に多数出会いました。そのとき、ふと自分が家庭教師を
していた小学生を思い出しました。
その子は文章題では、足し算を使うか、引き算を使うか、掛け算を使うか、割り算を使うか、
判断ができませんでした。何度教えても判断できません。
今思えば、文章題のどこを見て使う式を判断するのか、その式の意味は何なのかを理解
させてあげられなかったからだと思いました。
人間は出来るようになったら、出来なかったときの気持ちを忘れてしまうんだと反省しました。
そんなことをふと考えるきっかけになった初等算数でした。
コメント:
そうですね。「意味理解」というのは、算数教育での重要なキーワードではないでしょうか。
というのも、意味が分からなくても、計算だけならできるんですよ。

分数の計算なんて、その典型例です。
「意味なんて分からなくてもいいから、こうやって計算しなさい」
ここまで露骨ではなくても、実質的にそういう授業になっていることも
結構あるのではないかと思います。是非、小学校の先生になったら、
「意味理解」を浸透させるべく、がんばってください。




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問6
こういった問題はできるようになるまで、コツコツやっていかないとできないことが
今日の試験勉強で分かりました。
授業は数字の遊びのようなところがあって、楽しかったです。「数字のにおいをかぐ」という
技を家族にやってみると驚いていました。
コメント:
ちょっとしたトリックや数字遊びでも、そこから算数に興味をもって考えてもらえれば
うれしいです。




次の答え。
問6
初等算数の授業、とてもわかりやすく 楽しかったです。
コメント:
どうもありがとう。


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問6
質問です。濱中先生は、「お金の計算」は好きですか?忘年会や食べに言った際、
支払いは先生がされますか?

私は、社会人をしていた時に、職場の親睦会の会計をしていました。私は正直
算数は好きではありませんが、「お金の計算」は大好きなんだと会計をしていた
ときに気づきました。
会計として、ひとつの催しが終わった際、計算とお金が合って、目の前の残金が
1円の狂いも無かったときの気持良さは、、、すごく良かったです。
「お金の計算がすきだ」ということと、「算数がすきだ」ということのと間には
関係性はあるのでしょうか?それとも私は無意識的には算数がすきなのでしょうか?

先生の講義は、非常に楽しく、受けさせて頂きました。(結果は伴っていませんが・・)
先生が小学生を相手にどのような講義をされるのか、見てみたいと思いました。自分が
苦手だと思う気持から、子ども達には、分かりやすく苦手意識を持たせないように
工夫したいと思います。短い間でしたが、ありがとうございました。

コメント:
会計の計算が気持ちいい、っていうのは、何となく分かるよ。うん、良く分かる。
お金というのはさ、まるでエネルギー保存則のように、いろいろ複雑なやりとりを
しても、最終的にはきっちり収支があうんだな。そこが気持良さの原因なのじゃないか
と思うんだけど、どうだろう?

講義、面白かったとのこと。どうもありがとう。



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問6
問4はさっぱり分かりませんでした。悔しいですが・・・。
ただ、この授業は先生自身が楽しんで授業されているように見えて、
授業を受けている私までも、何だか面白いなぁという気持ちになりました。
そういった点では、少しは好きになれたような気がします。ありがとうございました。
コメント:
楽しそうでしたか?うーん、言われてみれば、そうかもしれません。
学生たちが、「あぁ、そういうことか」という顔をしているのを見るのは、特に好きです。w




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問6
先週、クローゼットを勢い良く開けたら、上に置いていたやかんが落ちてきて、
注ぎ口が頭を直撃しました。しかも、腐ったお茶入り。。頭にこぶが出来ました。(泣)
コメント:
かわいそうに。(ちょっと笑いそうになったけどw)
ご愁傷さま。




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問6
感想。mod や ユークリッドの互除法など、この授業を受けるまで全く知りませんでした。
最初はよく分からなくて、耳慣れないのもあったのですが、授業を聞いて問題を
解いているうちに、楽しくなってきました。久しぶりに数字を扱っていて楽しいと
思いました。ありがとうございます。

コメント:
こちらこそ、どうもありがとう。こういうコメントを頂くと、来年度も頑張ろうと思います。




次の答え。
問6
数学は不得意ですが、面白いので好きです。
じゃー何で不得意なのか?頭の構造が数学向きじゃなかったからでしょうか。
先生の授業はついていくのがやっとでしたが、いつも「なるほど!」があって、
とても楽しかったです。特に、最初の計算せよとか、毎週楽しみでした。
話は変わって、クマの型、プリントアウトさせていただきました。今は課題に
追われて忙しいので、落ち着いたら作ろうと思っています。

コメント:
「なるほど!」と感じてもらえたなら、幸です。算数、数学の楽しさは
そこにあると思うんですよ。原理が見えたときの、快感。

クマの型はこれのことですね。できあがったら、是非見せてください。




次の答え。
問6
面白いことは書けませんので、感想を書きます。
授業の内容は私にとっては非常に難しかったです。
授業中、ノートに書いたことは分かったつもりでも、
いざ問題を解くのは応用力がなくてできませんでした。

しかし、数に対しての意識は以前とは違うと思います。
面白いと思うようになりました。こう思えただけでも、
授業にでてよかったです。ちなみに数のトリックを私も
家庭教師をしている子どもにしてみたところ、大変盛り上がりました。
コメント:
ノートに書いたことは分かったつもりになれたなら、十分、授業についてきていると
思いますよ。試験の問題は、(特に後半の問題は)授業でやったことを言われたとおりに
やればできる、というタイプの問題ではなく、意味や原理の理解をしないと解けない
かもしれません。でも、その分、分かったときの快感もひとしお、となるように
作っています。

数に対する意識が変わったとのこと。来年度も頑張りたいと思います。





次の答え。
問6
今年のテスト難しいです!昨年、一昨年はスラスラ解けたのに。 落ちないことを願います。
コメント:
過去問を公開しているということは、逆にいうと過去問と同じ問題は原則として、
出ないということなわけです。同じことを言われた通りに繰り返すのが算数だと
は、思っていないからなのです。

ま、それはともかく、採点してみたら、結構いい点数でしたよ。おめでとう。



次の答え。
問6
今回、学んだことは、子どもの視点にたって考えるということです。理解するには公式の
成り立ちや意味を伝え、どうしてこういうやり方になるのかを見つめ直す機会になりました。
教師が分かる楽しさや喜び、数の不思議さ、おもしろさを知っておく必要性を実感しました。
ありがとうございました。
コメント:
ちょっと試験の点数は奮いませんでしたが、授業のメタな部分での意図は伝わったようですね。
がんばりましょう!




次の答え。
問6
先生の授業はとても分かりやすかったです。毎回のように復習もして下さりました。
この授業は1回1回がすべて関連していたので、とても分かりやすかったです。
短い間でしたが、ありがとうございました。
コメント:
どーも、ありがとう。来年度も頑張ります。




次の答え。
問6
テストの時間に何か折って作ってましたけど、何で水で濡らしたんですか?
コメント:
ウェットフォールディングという折り紙の技法です。



次の答え。
問6
さっぱり分からんかったです。授業で聞いたときは「なるほど」って思ったけど…。
このような結果となってしまったことを悲しく思います。
コメント:
数学は、いろんな解法を「知っている」ことが重要なのではなく、
かといって、その場で「思いつく」ことが重要なのでもなく、
思いつけなかったアイデアを次は活用してやろう、と思うことなのだ
と聞いて感心したことがあります。
是非、次に問題にであったらやっつけてやろう、という気持でいきましょう。



次の答え。
問6
昨日はmodを完全に理解せぬまま眠りについてしまったので、ここで出来れば
点をいただきたいとおもい、たくさん書く努力をしてみます。先生は
「容疑者Xの献身」というミステリー小説をご存じでしょうか?
<以下、めちゃくちゃ長文。略>
・・もし先生が読んだことがないのであれば、是非読むことをおすすめします。
コメント:
えーと、はじめにいっておきますが、どんなに長文を書いても、問6は1点です。w

それから、「容疑者Xの献身」は偶然にも最近読んだばかりなのであった。
なかなか面白い内容だったね。数学的な部分も、何の話をしているのか、
私にはいろいろ分かる部分があって、少々にやりとしました。




次の答え。
問6
大学に入って、一番頭を使い、かつ楽しい授業でした。とても難しかったのですが、
「数学の楽しさ」を思い出した気がします。楽しすぎて、興奮冷めやらず、ついつい
スピードを出しすぎて免停になってしまいました。
コメント:
数学と免停は関係ないんじゃないかな。
まぁ、楽しかったのなら何より。運転は気をつけてね。



次の答え。
問6
どれもさっぱり分かりません。面白いことかどうかは分かりませんが、電卓を色々
押しまくっていると、時々、「=」を押したらどんどん数が増えていくっていうのが、
あるんです。あれは何でかなぁと思いまして。いつもむちゃくちゃに押している時なので、
どうやったらあの現象が起こるのか、が分かりません。

コメント:
それは電卓の「定数計算」という機能です。メーカーによって、少々違いがあるようですが。

例えば、
20×12、
20×13、
20×14
等を計算するときに、

「20×12=」
で、240が表示されますが、この直後に、
「13=」と入力すると、20×13の結果が、続けて、
「14=」と入力すると、20×14の結果が出てきます。


また、
「3×2====」と入力すると、「×2」が記憶されていて、
=を押す度に倍になります。

「3+2====」と入力すると、=を押す度に2ずつ増えるはずです。

メーカーによっては、上記の「×」や「+」のところを2度続けて
「3××2====」と打つ必要がある場合もあります。





次の答え。
問6
数の語呂について。
「いやなやつ」→「18782」と表記すると考えて、これを加算する。つまり、
「いやなやつ」+「いやなやつ」をすると、
答えは恐ろしいことに、37564。
「みなごろし」になる。ブラックユーモアにもほどがあると思いませんか。笑
コメント:
トリビアねたのようですね。



次の答え。
問6
先生は結婚されていますか?夫婦円満の秘訣を教えてください。
コメント:
敬意を払えるといったら、表現がいきすぎかもしれないけど、 互いにどこか相手をすごいなって認められる存在であることかな。



次の答え。
問6
新聞紙を半分、またそれを半分に折っていく作業を50回繰り返したときに、新聞紙の
厚さはどのくらいでしょう?という問いの答えが、地球と火星を往復できるくらいの距離だと
知ったときに信じられなくて実際に計算したら、そのくらいになりました。等比数列の
恐ろしさというものを知り、絶対に借金はしないと思いました。こんな発見があり、いろいろと
楽しかったりする数学ですが、一度友人がカントールの対角線論法の素晴らしさについて
熱弁していたのですが、全く理解できず、wikipediaで調べたらさらに難しいことが書いて
ありました。また、機会があれば、分かりやすくどのように素晴らしいのか教えていただければ
幸です。
コメント:
えーと、ここでは書けないけど、対角線論法は素晴らしいよ!
ゲーデルの不完全性定理も、本質的に対角線論法と深い関係にある。
論理の自己矛盾や、コンピュータの限界等、対角線論法の関わる部分はいろいろある。
知りたければ、研究室を訪れてくださいな。



次の答え。
問6
ホームページから過去問を何題か解かせてもらったのですが、問5の問題は
昔の方が凝っていたという印象を受けました。
コメント:
毎年、問題を公開している身にもなってくれぃ。
毎年、新しい問題をつくるの、大変なんだぞー。w