立方体を斜めに細かく編む





過去の表紙29で話した造形は、 過去の表紙30でお話ししたように
立方体の表面に傾いた格子を描いた時、 線をたどってできる編目状の構造になっていました。

過去の表紙29で作ったものは 帯が4本でしたし、
過去の表紙30で作ったものは 帯が6本でした。

過去の表紙29で作ったものは 正方形の1辺を6等分して 端から 1/6, 3/6, 5/6 の点を結んでいましたし、
過去の表紙30で作ったものは 正方形の1辺を4等分して 端から 1/4, 3/4 の点を結んでいました。

これを一般化したくなるのは 数学者としての性でしょう。

正方形の1辺を2n等分して 端から 1/2n、3/2n、5/2n、…、(2n-1)/2nの点を 斜めに結んで、
同様のものを考えると 帯(ループ)は何本になるのでしょう?


さて、辺の中点からループをたどっていくと 次のように 立方体に 巻き付くようになります。


そのとき、反対側にたどりついたところで どの辺の中点にやってくるか、
は 図をみて分かるように、nを4で割ったあまりで分類されます。
ですので nを4で割った余りによって 帯の本数が変化することは想像に 難くないでしょう。
(上図は 左からそれぞれ nを4で割った余りが0、1、2、3の場合)

それぞれの場合に ひとつの帯の形は次のようになり、
最初の図の4倍、3倍、2倍、3倍の長さになります。


すべてのループの長さの総計は 最初の図の12倍なので、
結局 帯の数は 3本、4本、6本、4本となります。



トップの画像は nが4の場合に相当し、帯が3本です。