くまの製作





昨年、妻が「くまのぬいぐるみ」を 作り始めた。
それも 本に載っている物や 製作キットではなく、
フルスクラッチで 作りたいのだという。

彼女は 手元にある「くまのぬいぐるみ」を元に、
適当に型紙を作り始めたのだが、数学を生業にしている者からみると、
「あ〜、そこは そういう角度にはならないはず。。。」
とか、
「そもそも そこでの曲率は負なわけだから。。。」
とか 気になってしょうがない。

そっこっでっ、えーい いっちょ型紙書いたるわい!
ということで 微分幾何学の知識をフルに用いて(うそ)、
くまの設計図をつくることとなった。

せっかくつくったので ここに公開します。


くまの型紙




このくまを作った 奇特な方々:
うちの妻。
2003年の夏休み、くまをつくってくれた小学生の子がおりました。
うちの大学の学部生。
北海道在住のUさんから ご報告頂きました。(05.06.12)
栃木の大学生のYさんから ご報告頂きました。(05.10.17)
以上4人?(妻を除いて)。連絡をくれれば お名前をお載せ致します。


作り方っつーか 注意:
一応、我が家では完成しているので 作ることは可能です。

まず、最初に断っておきますが、あの型紙は不親切で、初めて作るには 甚だ不向きな型紙だとは思います。
一応 それなりの経験者向けだと思ってください。でも それでも作ってみたいという人のために
作り方を前より詳しく書いてみます。(03/08/05)

我が家で用いた布は ボア(ふわふわした毛のついた厚い布)です。
でも 初心者には ボアよりも 起毛でない布のほうが楽かとおもいます。
それでも それなりにかわいく仕上がると思います。

型紙のグレーの部分は縫いしろです。
つまり灰色と白の内側の境界線が縫うラインです。
また、型紙よりも すこし縫いしろを大目にとったほうがよいと思います。

縫い合わされる部分には 型紙で同じ記号を付けています。

ヒップの部分、背中の部分は「右側」だけを載せているので
「左側」は鏡映をとってください。

頭の部分については 結構適当でして(耳の形は 無視したほうがいいかも)
できれば 頭部は何か別のぬいぐるみの本を参考にされたほうがいいと思います。
#実は 頭部は べつの市販品を参考に設計しています。

私は単に型紙を設計しただけなので どの順番で縫うと楽とか
そういう事は知らないのですが(ぉぃぉぃ)、妻に聞いて 以下に簡単に手順を載せます。


1:まず胴体の横のラインを縫って(背中は一番最後。綿をいれるまで縫わない)
ひと繋がりの「胴体を開いた形」をつくります。

2:次に腕の布を胴体に縫いつけます。
(腕のサイドを縫うのは後)このとき、アームホールの縫いつけが難しいです。

3:縫い付け終わったら、腕のサイドラインを閉じてください。
このときもちろん 腕パーツをなかおもてにして、サイドを縫い、
縫い終わったら 棒をつかって裏返します。

4:次に 左右の足の前後のパーツを、内股ではなく、外側のサイドラインだけ縫い付けて、
(つま先部分もここでつけます)足部分を作ります。

5:それをそれぞれ左右のおしりパーツの布に縫い付けます。
くっつけた左右の「足とおしり」を 先ほどの胴体部分に縫い付けます。

6:そのあとで 足の内股のサイドラインを縫って、
なかおもてに足を完成させます。(完成したら 裏返えす)

7:この状態で 首から背中そしておしりのあたりまでが 開いた胴体が完成!

8:おしりを縫い合わせて、体全体に綿をいれつつ背中を閉じます。

9:別途、適宜つくった頭部を用意して、胴体と頭部をくっつけます。できあがり〜

我が家では 頭と胴はプラスチック製の回転可能なジョイントで接続しています。

足の裏、腕の先は 別の布にするとよいでしょうな。

耳の位置は各自の好みでどうぞ。 鼻の作り方、目の付け方、その他は各自で工夫してくださいな。
(なんて無責任。。。頭部は 上にも書きましたが 別の本を参考にするのも よろしいかと。)

一応:この型紙を用いたことで発生するあらゆる不利益に対して、
当方は責任を負いません。使用は各自の責任でどうぞ。


もし、よしこの型紙で作ってみよう!
とお思いの奇特な方がおられましたら御連絡頂ければ
何かアドバイスを差し上げられるかと思います。
気軽にどうぞ。




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